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東雲 ~沖田side~ 

2015, 12. 21 (Mon) 00:00

 こちらも以前、別なサイトで鍵付きでUPしていたものです。こちらの再UPをさせていただきました。
 こちらのシリーズって、千鶴ちゃんとの初めての朝をテーマに書いてました。(管理人にエロスを求めないようにね。そちら系統は文才がないと書けないんですからね)
 千鶴ちゃんVERはまた次にUPさせていただきます。
 
 そろそろ年始のお話も考えないといけないですねぇ。
東雲
沖田side


 夜が朝に変わっていく一瞬……。
 いままで僕を取り巻いていた全てのものが変わっていく。
 僕の傍らから聞こえる優しい寝息が、僕に寄りそう柔らかなぬくもりが、寂しかった僕の幼い心を満たして行く。
 ねぇ、千鶴……。
 ほんとうに僕なんかでよかったの―――。
 思えば君との出会いは最悪で。
 僕は何度も君にいじわるして、何度も君を斬るって言って……。
 挙句、死病に罹って羅刹になることを選んだ僕が、君を抱いて本当によかったのかな。
 でも君は笑って云ってくれたね。
 僕のこの血に塗れた手が君を護っていてくれたって、でも、そうだったんだろうか……。
 ずっと考えていたんだ。
 僕は新選組の刀だから、何も考えないでたくさんの命を奪ってきた。
 だから、労咳にかかって羅刹になって、これで血を纏ってきたことの帳尻が合うのかなって。
 でも、君はそれを許してはくれなかったね。
 君への愛しさが募れば、募る程、僕は足掻いてでも生きたくなって……。
 あゝ、そうだ。生きたいと願ったことなんてこれが初めてだったんだ。
 君といつまでも笑っていたい。
 君とこうして抱き合って、唇を重ねあって、何度でも、何度でも……。こんな夜を過ごしたい。
『千鶴』
 と呼べば笑みが返る。
 そんな小さなことが嬉しくて、胸が痛くなるほど、愛おしくて、僕は君を手放せないと思い知った。
 君の実の兄さんまで手にかけた僕を君は許して、受け入れてくれた。
 どうしてなんだろう。こうして、君はこんな血まみれの僕を受け入れてくれて、僕は君を抱いた。そんなことが、涙が出るほど嬉しいなんて、さ……。
 らしくないでしょ。
 でも、千鶴。
 君といると僕は本当の僕の戻ることができるんだ。
 だから、最後まで一緒にいてくれる。
 それを望むのが、どんなにずるくて、残酷なことだってわかっていても、僕は君といたいんだ。
 だって昨日、君は僕になって、僕は君になった。
 二人で一人。
 君を抱いて、君に抱かれて、僕たちはもう離れ離れになることなんてできないんだと知った。
 不思議だね。耳をすませば、静寂の中に響く朝の音色。
 このままずっとこうしていたいな。
 だから、ねぇ、千鶴。お願いだよ。
 あともう少しだけこうして僕の腕の中で眠っていてくれる。
 せめて、この東雲が明るい薄明に変わるまで……。
 そうして、君が目覚めたら、この光の中から始めよう。
 僕と君の新しいおとぎ話のような日々を……。
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