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薄明 ~千鶴Sied~ 

2015, 12. 22 (Tue) 00:00

 千鶴と沖田さんって二人でかなり重たい業を背負ってるなと思いながら、これを書いていました。(書いたのはもう2年前になりますがね^^;)
 
 土方さんの次に沖田さんのルートが好きな私は沖田さんの話が多いと思います。早く今書いているパス付を終わらせて、沖田さんメインのパス付連載を書きたいとは思ってるんですけどね(〃▽〃)

 頑張ろう、せめて二番目に書きたいシーンまでは年内にたどり着きたいなぁ~。(もう年内完結は無理とさとりました、さーせん)
薄明
千鶴side


 音が聞こえる。
 夜が明ける、一瞬。
 沈黙が支配する中で聞こえてくるのは愛しい人の鼓動。
 あゝ、あなたは確かにここに存在している。
 私と共に在ることが、あなたの元に災いを招くように気がして、ずっと怖かったの……。
 でも躊躇いながらあなたが私に差し出してくれた手はとても暖かくて、優しくて、失うことなんてできなかった。
 抱きしめられて、愛しいと囁いてもらって。
 この巡り合いを私はあなたへ感謝しているの。
 人ではなかった私。
 私の血筋があなたを苦しめることになった。
 泣いては駄目ね。だって、私はあなたの妻になったのだもの。
 心だけでなくて、身体も互いに分かち合って、私たちは本当の夫婦になった。
 あなたがどんな優しかったか。
 あなたがどんな風に私を慈しんでくれてのか……・
 心だけじゃくて、この身に刻んで、これからは共に歩いていくの。
 私のこの手を離さないでね。
 あなたが私を抱いた時に、自分の手が血で穢れていると、そう言っていたけれど……。
 その手がとても優しいことを私だけは知っているもの。
 あなたの手が私の涙を拭ってくれる瞬間、その瞳にときおり映るのは悲しみ、それとも後悔……。
 あなたは、本当はとても優しい人だから、私の業まで背負うつもりなのでしょう。
 でも……。どうか、一人でその荷を背負わないで。
 それは本来ならば私が背負わなくてはならない業。
 背負うべき荷……。
 それでも、あなたは笑ってこう囁いてくれた。
 金平糖よりも、甘い囁き。
『千鶴はもう一人の僕だから、いいんだ……』
 昨夜、私たちは二人で一人になった。
 あなたの瞳が語る言葉は一つも私を責めないけれど、その優しさに溺れさせないで。
 私はあなたで、あなたは私……。
 そう、あなたが言うように、私はもう一人のあなたになったのだから……。
 あなたの業も、荷も私にも背負わせて。
 あなただけが苦しまないように私に分かち合わせて。
 愛おしくて、切く、狂おしかった一夜。私は初めて知ったの、誰かを愛しいと思う心は、こんなにも苦しみと涙が出るような満ち足りた思いが同じ場所にいることを。
  あなたの安らいだ寝顔へ瞳を向けると、その向こうに感じる東雲の音色。
 ほら、光が満ちていくわ。
 朝がやってくるの。
 私たちが二人で初めて迎える暁。
 あの暁の光のように、これからは生きていきましょう。
 二人で……。
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