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あけましておめでとうございます。 

2017, 01. 01 (Sun) 00:00

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 今年は連載の一つでもENDマークを付けることができればいいなと、思いつつ、古本市で仕入れてきた新選組の史料とブロ友さんに紹介された新選組の小説に目を通す日々でございます。

 おすすめは源さんが主役の『新撰組捕物帖』シリーズや小松エメルさんの新選組ものです。彼女の『総司の夢』はあれほど美しい総司の最後のシーンを読んだことがないです。新選組が好きな方には特におすすめです。読んでいる目の前で鮮やかな音や映像が浮かぶようなシーンを読ませていただきました。今年発行予定の土方さんの小説が今から楽しみです。

 今年はそれだけでなく私が大好きな片桐さん脚本の「ニル・アド」の続編も出ますし、『三国恋戦記 魁』や『めいこい』も完全新作が発売ということでワクワクが止まらないです(*´▽`*) 「ニルアド」「コドリア」「めいこい」もアニメ化ですしね♡

 今年も超絶のろのろ更新になりそうですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 BYアリアンロッド BGMは刀剣乱舞歌詠集(^^♪ お気に入りはAWT48です(笑)

  
 おまけ
 書きかけの落下流水の一部公開させていただきます。後日、直しが入る可能性大ですが(-_-;)

 今回はお年玉代わりのパス無しの特別公開ですので、書きあがった時にはいつものようにパスが付きますのでご注意を。

落下流水62 
 義、という言葉が示す意味がこの時代と同じようにひどくあいまいなものになってしまったと風間は考える。義、その言葉が意味するものは一見、聞こえはいいかもしれぬが、向かう矛先が変われば、それが意図するものは一瞬で真逆となる。
 いつの時代であっても、誰もが己の正しさを信じて生きてゆくのだ。それは志という言葉も同じだ。
 だが扱い方を一つ間違えば、それは誰彼構わずに牙をむく、狂った犬と同じになる。
 そうなることがわかる者にも、わからぬ者にも、同じように牙を突き立てる……。
 だから、それを司る人の心というものは御しがたい。
 風間はそう考える。
 いま、この小さな島国の中で皆が『鼎の軽重を問う』ているのだろう。幕府がなくなり、天子が中心となる新たな政を始めようとしている彼らは……。

「てめぇとこんなところでまた会うなんて、最悪な日だぜ」
 それが偶然だったのか、必然だったのか、などわからない。池田屋で、そして二条城で出会った壬生狼の一人。身の程も知らずに、雪村の娘を妾に望んだという男。新選組の元十番組組長原田左之助。いや、今では靖共隊の副長と呼ぶべきか……。
 悪縁、という言葉が不知火の脳裏に浮かんだ。
「そりゃこっちの科白だな。勝手に攘夷をしやがった長州の連中が、今じゃ異人の奴らとおててつないで、仲良しこよしってかよ。挙句の果てに天子様まで騙くらかして、政ごっことは嗤えるぜ」
 言い募るその瞳の中に苛立ちの色があることに不知火は気づいた。京での一方的な敗走。自分たちの誇りとして磨き続けてきた武術など通用しない薩長の連合軍が使う西洋式の武器。そして東寺に掲げられた錦旗の御旗がこれまでの彼らを支え続けてきた全ての矜持を打ち砕いだのだろう。あの日、原田たちが掲げてきた誠の旗は敗地に堕ちた。そして惨めな敗残兵となった新選組を大阪城で待っていたのは、負け戦の挙句の果ての、同士の屍の山を築いて守り続けてきた将軍が味方すらも欺いての敵前逃亡という顛末。そんな中でようやくたどり着いた江戸では近藤の采配での負け戦を経験させられ、そんな新選組も見限って抜けたというのに、それでも、この男のゆく道は幕府と共にある。だからこその苛立ち……。
 だが、その道を選んできたのは自分だということにこの男は気が付かないのだろうか?
 攘夷などできないことはわかっていたはずだ。止まっていたこの国の時代は確かに動き始めた。それすらもわからなくなっているとはお笑いだ。いまだに時代遅れである槍を使って戦に挑もうなんて、もう死に場所を探しているとしか思えない。
「お前らだって、朝廷の許可も貰わずに横浜村に港を開いて、その場所で仏蘭西から鉄砲やら大砲やらを買い込んでるだろうが。けど、まぁ、京では散々だったみてぇだな。異国から黒船がやってくるこのご時世に、戦国の世じゃあるまいに倒した相手の首を落として腰に下げて戦してりゃあ、薩長が扱う鉄砲のいい的になったことだろうよ」
 あの日、遠くから不知火たちが眺めていた戦はもう戦などではなかった。効率的に幕府軍を追い詰めていく薩長軍にはもう怖いものはなかっただろう。あれは一方的な虐殺だ、不知火は思う。だが、鬼の一族は敗戦の道を辿る幕軍へ味方をするつもりもなかった。もちろん、新政府に対してもだ。
 それが一族の総意。鬼の一族はこれから歩む道を定めたのだ。そこには幕府も、新政府もいない。必要ない。それは一族の皆で切り開く道。
 そうだ。子供がいつまでも親の庇護の元にいられないように、小さな種が芽を出して、育ち、つぼみをつけ、そのつぼみが花となり、やがては次の世代のために実を成して、枯れていくように、全てのものは変わりゆく。
 そう、枯れゆく花は実をつけるのだ。次代へ己が持つものを託して、それを見届けて枯れるのだ。
 変わらぬものなど存在しない。それを良しとしないものは、時の流れに置き去りされるだけだろう。だからこそ、鬼の一族は変わってゆくことを受け入れたのだから。
「てめぇらのように裏でこそこそするなんざぁ、男のすることじゃねぇんでな。戦ってのは真正面から向かい合ってこそのものだろうが」
 帰る言葉に不知火は眉根をひそめた。策を弄して何が悪い。勝ってこその戦。田舎の芋道場で行う一騎打ちとなどとはわけが違う。
 この日の本で一番古い都で行われた都の戦は確実にこの小さな国を壊したのだ。
 新しいものと古いものが互いの意思を譲ることなく争ったこと結果だ。勝ったものも負けたものも、互いに捨て去ることのできない信念を抱えて、戦場を駆け抜けていったのだろう。
 そう、この目の前にいる男は義と志という言葉を己自身の大義名分の盾として……。
 だが、それは正しいものであったのだろうか。不知火は考える。
彼の手にあるその槍で……。
 何人の人を殺した。
 いくつの無辜の命を奪った。
 民を護るものが護るべき民を虐殺する矛盾。そこには大義などない。そこにいるのはただの人殺しだ。
 そんなことを目の前の男に説いても、それが意味することなど分からないだろう。鳥羽伏見の戦いで新選組は何人の隊士を失ったのだろう。死んで逝った彼らもまた夢を見ていたはずだ。浪士組と呼ばれていた頃の原田と同じように……。その死の上にまた新しい死体を築き上げてみる夢に不知火は価値など見出すことはできない。それがこの男の正しさだとしても、だ。
 夢を見るのならば、血まみれの殺し合いの果てに見る夢などはもういらない。不知火には必要ではない。
 いまの不知火が夢見るのは、あの小さな村で駆け回る幼い子供たちの夢だ。手を血で穢すこともない、何もできないことに絶望することもない、雪村の長が言う『労があっても、苦にならない夢』を一族の子供たちへ見せてやることが唯一の望み。鬼の一族は争いから遠く離れた。だから、傍観者いることを選んだ。安全を保つことができる異人の居住区で人達の殺し合いを傍観することをだ。
 それにしても、なんと間が悪い。今日は雪村の長も店にいるはずだ。新しい生地が織りあがったから、八瀬姫と長、そして次代の夏用の洋装を誂えるのだと風間から聞いている。その披露目をするための夜会の準備もあるから顔を出せと言われて、自ら探っていた新政府と幕府の内紛の様子を知らせる必要もあってここへ来たというのに、なんという巡り合わせなのだろう。
「嫌だね、時世がわかってねぇってのは、今までとは戦のやり方は変わったんだぜ。それに、もう徳川の世は終わった。それなのに、てめぇは何のために、こうして江戸に残っている」
「てめぇに答える義理はねぇよ」
 原田が持っている槍一振りが唯一の矜持なのだろう。そして不知火の手にあるのは短銃。本気で争えば、どちらが勝つのかなどは明白なこと。それでも、己の矜持のために彼は槍を振るい続けるのだろう。
 いつまでも、いつまでも、手に入らないものを求め続けて……。
「愛し恋しい女房に江戸土産物でも買いに来たってかぁ。あいにくこの店は一見さんがお断り扱いでなぁ。入れるのは新政府のお偉いさんか、徳川の連中でも今も江戸城に残っているやつくらいだな。この店じゃ天子様へ献上するものを扱ってるんでな。下手な野郎を入れるわけにいかねぇんだよ。それにお前も、そろそろお仲間のところへ戻らなきゃいけねぇんじゃねぇか」
 クルクルと手の中で拳銃をもてあそびながら、煽るような言葉をかければ、原田の殺気が濃くなった。
「てめぇの店でもあるまいに、何を偉そうに」
「わりぃな。ここは俺の店でもあるんだよ」
 そうだ、ここは一族の大事な夢を紡ぐ場所。それを血塗られた手で穢されてたまるものか。 それに何よりも、この男と雪村の長を合わせるわけにはいかない。 
「てめぇがそんなたいそうなご身分だとは思いもしなかったな。なぁ、不知火。天子様がお使い遊ばす店がこんな小さな店なんてことがあってたまるかよ。ここでお前ら薩長はなにを企んでいる!」
「さぁな。うちが扱っているのは生糸とそれを織り上げてできた反物で仕立てた洋装だけなんでな。紹介のない一見の客には早々におかえり願おうか」
「てめぇはやっぱり気にいらねぇな」
 その言葉が原田の矜持に火を点けた。

ここから先の続きはもうしばらくお待ちくださいませ<(_ _)>
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